sugroupの考察したがりマンブログ

すぐに忘れてしまうから書いて覚える。

元カノとの写真が消えない

3年弱付き合ったけど、とにかく写真を撮った。たくさん。どこ行っても二人でセルフィーセルフィーセルフィー。二千枚以上あると思う。別れた直後、これもある種のケジメだと  "複数を選択"   "削除"  を繰り返した。

携帯なんて無い時代なら、現像した写真を束にしてクローゼットにしまっておくだけでいい。何年後かに大掃除なんてしてたら見つけちゃって、懐かしんで...あるあるだ。今何してるのかな?電話、してみようかな。みたいに始まるやつだってあるじゃん。

 

ところが2010年代を生きる僕たちには逃げ場が無い。元カノとの写真はいつのまにかクローンを増やし僕だけの力では手に追えなくなってしまっていた。

 

『女は上書き保存、男は名前をつけて保存』みたいな、なるほどすぎる格言に習って、比喩的はことを無視して文字通り元カノとの記録を消し始めた。

まずはiPhoneのカメラロールだ。選択しては削除の繰り返しだ。1時間くらいはかかった。全て消し追えて時には、疲れ果て別れの感傷もどこかへ吹き飛んでいた。

 

数日たってPCで作業をしていた。気づいた。当時のMacでは、Wi-Fi経由でiPhoneのカメラロールの画像をMacの写真アプリの中のライブラリに自動でコピーしておいてくれるのだ。

当たり前だがカメラロールを消してもこちらは消えないのか...と落胆した。同じ作業を繰り返すことになるが、PCでの作業のためiPhoneほど時間はかからなかった。

しかしあることに気づいた。iPhoneで消した量よりも明らかにPC内のほうが枚数が多い。消しきれてないのか...?気づいた。

 

いつも容量がいっぱいになると、カメラロールのデータをHDDに写して、iPhone内の画像は削除して容量を稼いでいた。

Macの写真アプリにコピーはされるが、バックアップほどの安心感を持っていなかったのでHDDに素の画像ファイルとしてバックアップしていた。

説明が難しくて意味がわからなくても構わない。とにかく色んなところにコピーされている。

 

HDD開くと愕然とした。僕がiPhoneのカメラロールでやった元カノ画像削除は『全元カノ画像』の40%ほどでしかなかった。つまり付き合いたてのころから1年半分くらいはHDDに残っていたのだ。HDDの画像削除作業は辛かった。サムネイルをでかくしても小さくしても選択しづらい。いちいち『この画像はなんだろな?』と確認したりしながら生産性の無い時間を消費していく。

 

やっとのことで削除が終わった。もうこれで元カノ画像がなくなった。

 

 

1年ほどが経った。PCを買い換え、HDDを整理していた。

昔のMacの写真アプリのライブラリが保存してあった。嫌な予感がした。

いや大丈夫だ、あの時ライブラリ内の画像は消したはずだ。

 

しかしそこにあったのは、消したライブラリではなく、ライブラリのバックアップデータだった。は?と思った。

しかもオリジナルのライブラリデータが見当たらない。清掃済みのデータが無ければ、このバックアップで過去の写真を保存するしかない。

 

恐る恐る開いてみると、見事に元カノ画像が全て残っていた。素晴らしい、これだけデータを紛失しないようにできているとは。なんで残っているのか考えるのもストレスだ。

 

 

これで元カノ画像を全て削除し、データを葬り去った。もはや、消す意味すら忘れていた。ただ消すことに取り憑かれていた。別に残っててもいいのに。しかし、これ以上悩むことはない。お疲れ様である。

 

久しぶりに元カノと連絡をとった。LINEだ。トーク画面を開くと、当時設定した背景画像で懐かしい気持ちになった。こんな日もあったな、と。いや、もう関係は無いのに、背景画面を当時の写真ってのもなぁ、と思った時、嫌な予感がした。

 

元カノとのトークのアルバムを見て見たら、『全元カノ写真』が全て残っていたのだ。

ここは盲点だった。

 

いつまでも記憶領域を圧迫し続ける、思い出よ、永遠に。