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古いMIDI鍵盤を買って鍵盤楽器の存在価値に気づいた話#NOVASION 49SL MK2

音楽を辞めてから、大量にあった様々な機材は売り払われていく一方、増えてく格安中古楽器

リユースショップは最高の暇つぶし場所というか聖地というか。芸人の小籔さんが神社やお寺を見つけたらとりあえず入って手を合わせるって言ってたけど、それと非常に近い。ハードオフ、トレファク、ワンダーレックス、お宝鑑定館etc...

 

さて音楽活動してた時に使っていたMIDIキーボードは3つ売却し、残った一つは故障したaresis Q49のみ。ここ最近ピアノ弾きたい欲がMAXなわけで、まともに使えるキーボードが欲しい。

『弾く』ではなく『打ち込む』ことをメインに鍵盤に触れていた人間の自然な発想として、ピアノ弾きたいから電子ピアノ買う、キーボード買うではなく、中古のMIDIキーボードが一番安上がりだろうと。

 

その時訪れたハードオフにはRolandPCR-500が1万円、LINE6のline6 mobile keys 49が5000円くらいとまぁ相場そのまんまなラインナップ。本当は61鍵が欲しかったのだけれどMIDIキーボードとして需要が少なく、リユース市場にはあまり出回らないので早々に諦める。どうしても欲しければ後でアレシスあたりを買えばいい。

LINE6は汚れがひどく、PCR−500は未開封状態なのだけれどネットで情報が少なすぎて手を出すのに勇気がいる。というわけで、こちらを買う。

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NOVASION 49SL MKⅡ

こちらは2009年に発売されたモデル、販売当初は¥68,000ということでMIDIキーボードとしては非常に高価なモデルだったようです。

今回はリユース商品で¥10,000でした。

特徴はつまみとフェーダーの多さですね。DAWと連携してソフト内のコントロールができるもので、いろいろ弄ってみるとかなり広く設定ができそうですが今のところめんどくさくてやっていません。

MIDIキーボードとしてはとりあえずUSB挿せば機能するので稼動に戸惑う事はない。

 

一つ戸惑ったのはサスティンペダルがぶっ刺しただけでは機能しなかったこと。設定の階層をいろいろほじくっているとペダルの極性を変更する項目もあるので効かないわけがないけど、あれジャックが死んでるのかな?とかいろいろ考えながらも最終的には

起動したらAUTOMAPモードをキャンセルしないといけなかった。AUTOMAPボタンがあるのでそれを押すだけです。

このAUTOMAPってなんだと調べると、どうやらNOVASIONが当時提供していたコントローラーの各種ボタン・フェーダーを正しく簡単に様々なソフトウェアで機能させるための独自ドライバーというかアプリケーションみたいのがあったんですね。

現在では終了しています。理由は以下の通り。

 

今後のオペレーティングシステムまたはソフトウェアリリースでの自動マップの更新またはサポートは終了します。Automapは、現在サポートされているオペレーティングシステムで引き続き使用できます。
 Automapは当初、ユーザーが実際のボタン、エンコーダー、スライダーを使用してソフトウェアを制御できるようにすることを目的としていました。これは技術的に複雑でしたが、Automapはハードウェアとソフトウェアを接続する独自の方法を提供しました。現在、ほとんどの主要なDAWにはネイティブソリューションがあるため、Automapなどの追加のサードパーティアプリケーションを必要とせずに、どのMIDIコントローラーでもソフトウェアを制御できます。

SL MkIIIやLaunchkeyキーボードなどのコントローラーは、専用のネイティブ統合または業界標準のHUIプロトコルを介して主要なDAWを直接制御します。

 

11年も経つと、これだけ変化するが、変わらず挿せば使えるってのがMIDIキーボードていう規格のすごさを感じます。というか鍵盤の形をしているとはいえボタンを押した信号でしかないのですが。

と考え始めると、ピアノという楽器ギミックはものすごく汎用性の高いものだったんだと再認識した。コースティックの時代しか無い時代から、現代のコンピューターの信号入力的な機構とかなり近いものだったという。視覚的なわかりやすさもある分、音楽理論は鍵盤ベースに勉強するし、ギミックとしてもすぐに応用可能である。

いや、逆にだからこそ音楽の中心にいる楽器として、誕生した17世紀から存在価値を失うことなく生き残り続けているんだろう。