
グルービーでファンク調なアレンジと自称し、いかにもNeo CityPop的なアレンジで、それまでのあいみょんとは一味違ったリードトラック。
アレンジャーが誰かはわからないが、この手の実力派アーティストとしてNakamuraEmiや中村佳穂を影響をふんだんに受けている(あるいは意識して、意図的な)ことは聞いて明らかだ。
あいみょん自身、歌い方もそういった実力派ポストCityPopアーティストにかなり寄せている。
本人は“一つのジャンルに囚われず、別のサウンドでも自分を表現できることを証明したい”と語る。
ただ、残念なことに確かにあいみょんとしては別のサウンドだか、この手のブラックミュージックが根本にあるようなアレンジでは、その界隈には到底及ばないグルーヴである。
まずはドラムが非常に気になる。アレンジは16分でハネているのに4打ちの打ち込み。フィルはスネアをポンポンポンと打つだけ。全く抑揚もなくノれない。
Rよりでギターが、Lよりでクラビがかなりハネていて、これがファンク的な味のハネ感出していてる。これに対するハリボテのドラムとの間で、ベースが非常にうまくドラムの四つ打ちに合わせながらゴーストノートとフィルでギター・クラビと何とかグルーヴし、グルーヴにまとまりをだしている。
個人的にこの曲のMVPはベーシストだと思う。
2:48のブレイクも非常に勿体無い。アコギの16分1,3拍目のキメも、ものすごいチープ。
ここはヴォーカルを思いっきり出す意図があってバンドがブレイクするわけで、アコギでジャジャ!みたいな16分のチープなキメをするくらいなら全ブレイクして復帰で魅せたほうがよっぽどカッコいい。そしてコピペしまくったスネアの『タッタッタッタ』ってフィルで復帰するのだからもう、萎える。
あいみょんは言葉数が多くて音符が多い部分になると、ハネずに歌ってしまうので、ルーツはJ-POPなんだろうと改めて思う次第。本人が自分のルーツをどう語っているかは知らないが、確実にブラックミュージックの教養は無い。むしろあった方が驚くが。
これはあのアーティスト風、これはあの曲風って具合にあいみょんっていう商品をどうパッケージングするか、という考え方が全面に感じる1曲であった。マリーゴールドもそのまんまスピッツの焼き回しのようなアレンジだったし、プロのアレンジャーが手をかけて天才扱いといった商売は全く否定しないが、それならそれで、プロのアレンジャーらしい仕事を振り切ってしてほしいなとも思う。この絶妙に出来上がってない感がマスというか普遍的に売れるものなのだろうか。
J-POPは完全にガラパゴス化していると再認識させられた。