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【考察したがり】MFゴースト一巻をレビュー・評価

なんだ、やっぱりね!そうだよね!

 

と思ったのは時代を越えてもあの日と変わらない86伝説。相手がR35、フェラーリ、ポルシェ、アウディランボルギーニ。2012年式とは言えTOYOTA 86ではポテンシャルが違いすぎる。

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つまり今回も遅い車を神業ドライバーが操り早い車を破る、頭文字DAE86伝説と変わらないっていうことだ。それよか頭文字Dに比べ圧倒的な性能差だ。よりドライバー至上主義な展開になるのだろうか。

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さすがに今となっては公道バトル自体が現実味が無いし、このご時世的にも二の足を踏む。

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だから峠を舞台にする限り、封鎖された公道で、オフィシャルでこういったレースが行われているっていう設定が最も違和感が無い。

当初の告知ポスター等では、少しSF感も匂うような文言だったから、半信半疑で待ってた。蓋を開けてみれば如何にも車好きが妄想しそうな設定ですっぽり収まる感覚だった。

 

冒頭で語られる時代背景として、電気自動車全盛というのもいい。これはカーファンの葛藤である。世の中がハイテク化&自動化していく時代の不可逆な流れと相反するカーファンのアナログ的嗜好だ。ピストンが空気とガソリンを圧縮し爆発させる往復運動から得る鼓動。そのエキゾーストからなる叫び。路面のギャップを拾い跳ねる体。タコメーターを回るその針が、高揚感とリンクし、熱くなったボンネットに触れて我に返り、ふと景色に目をやり走り抜けたことを実感するのだ。

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今や電気で走るF1レース、フォーミュラEというものも開催されている。レース業界まで電気化や自動化が進むことに不安を感じているカーファンも少なく無い。

例え完全に車が電気化され自動化されたとしても、車の形はそれほど変わらないだろう。タイヤは4つだろうしドアがありシートがあるはずだ。それらは変わらず自動車と呼ばれるだろう。それは100年以上続くガソリン自動車の歴史があるからだ。それに魅せられてきた人たちの情熱あってこそ。ただ過去のモノにせず未来に伝えていく。頭文字Dは日本のクルマ史にあらゆる影響を与えた。『トヨタ・86』として復活したことも、頭文字Dがあってこそだ。当時のようなムーブメントは時代に似合わないかもしれない。恐らくトヨタ・86があの時のように大ブームになることは無いだろう。しげの秀一はそういうことを望んでるわけでも無いと思う。

ただこういう形があってもいいもいうメッセージだ。斬新なものでも無いし、カーファンなら誰もが思いつき妄想する設定だろう。みんなもこういうのがあったらいいなって、思ってたでしょと、そんな風に聞こえる。

自動化電気化という時代の流れを否定する意味もない。ただ消えて欲しく無いだけ。そう願うファンに、とにかく形だけは残しておくよと。悲観するな。MFゴーストは、レシプロエンジンの興奮を未来に繋ぐ希望だ。