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モノとポップカルチャー、それっぽく言ったりたまに爆ディス

『アダムとイヴの林檎』の三浦大知"すべりだい"を考察しレビューする

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 椎名林檎のデビュー20周年記念の第1弾作品として、「世代を越える」「ジャンルを越える」「国境を越える」「関係を越える(今回限りのコラボレーション)」をテーマに制作されたトリビュート・アルバム[2][3]

本作にはAI井上陽水宇多田ヒカル&小袋成彬木村カエラ私立恵比寿中学田島貴男 (ORIGINAL LOVE)、藤原さくら松たか子三浦大知RHYMESTERLiSAレキシという幅広い年代の様々なジャンルのアーティストたちによる椎名の楽曲のカバーを収録[2]。それに加え、このアルバムのために結成された亀田誠治プロデュースによるスペシャルバンド・theウラシマ'S (Vo.草野マサムネ from Spitz、Dr.鈴木英哉 from Mr.Children、Gt.喜多建介 from ASIAN KUNG-FU GENERATION、Ba.是永亮祐 from 雨のパレード)、さらに海外からはレバノン出身の英国のアーティスト・MIKAも参加している[4][5]

Wikipedia

 

アダムとイヴの林檎』が5.23に発売されました。帰り道に購入。

一通り聞いてTwitterを開くと自分のTwitterタイムライン上の音楽家界隈でも一通り話題になっていました。

 

さて、宇多田ヒカル&小袋成彬の丸の内サディスティックの奇抜なリハーモナイズも、椎名林檎のブレスまでサンプリングするライムスターもどれもこれも最高だったのですが、個人的にアガリまくったのは三浦大知の『すべりだい』。

 

リズムから始まり、それぞれのサウンドがそろい始めるとDowntempoか!とびっくりした。"ジャンルを越える"とは、ここをやられるとぐうの音も出ない。

要はアンビエンス系のサウンドをスローなテクノ・ヒップホップのようなリズムに乗せ、さらにJAZZなコード/リック/リフが溶け込んだものだが、最近は専らJ Dillaフィールの"in poket"なズレ感も加味された作品が多いし、アンビエンス系と言いつつもファンキーなシンセサウンドがバリバリに鳴っているものも多い。なにがダウンテンポなのかわからなくなってくるが、三浦大知Verのすべりだいは、そのどの要素も絶妙な塩梅で取り入れてるから巧みだ。

 

J Dillaフィールを絶妙に感じるリズムトラック。イントロではリズムトラックのみなので、わかりやすいと思うが、2小節目の4拍裏にある微妙にズレたハイハットだ。8ビートのストレートとシャッフルのどちらでもない中間的なタイミングだ。これが何者なのか、少しだけJ Dillaについて説明する。

J Dillaとは90年代から2000年代前半にかけて活躍したトラックメーカー、プロデューサーだ。今ではアメリカのヒットソングでもしばしば耳にする“意図的にズレたサウンド”の生みの親である。コンピューター恩恵であるクォンタイズをあえてしないリズムは、例え楽譜上不正確なズレでも、ループして均一化されれば有機的なグルーヴになる。それはよく“J Dilla Feel”、“drunken style”、などと呼ばれたりする。J Dilla、クエストラブ、ピノパラディーノ等のヒップホップ、R&B、ジャズミュージシャンらはそれらを生演奏でアプローチし、新たなるグルーヴの追求を始め、ディアンジェロやエリカバドゥ等の、いわるゆソウルクエリアンズによるNeo Soulからポップな次元に落とし込んだ。意図的なズレのグルーヴは、クリスデイヴのプレイを聞くとわかりやすい。

 

 

ヒップホップが生ドラムのサンプリングをし、今度はミュージシャンがそのサンプリングを生演奏で表現する、サンプリングのし合いはいつの時代も続き、リズムの進化の中枢だ。

70年代にコンピューターによる完全にずれの無いリズムが生まれて以降は、生演奏のグルーヴの再解釈が盛んになった。

遠い昔、完全5度以外は不協和とされていたのに、マイナー/メジャーの3度、7度、さらにテンションが加わり、今やハーモニーは使い方次第で不協和音など無いとも言える所まで来ている。長く蓄積された“慣れ”なのか人間の耳の進化なのかわからないが、リズムも同じように変化し、今に至るはずだ。

椎名林檎のトリビュートという、これほどまで注目度の高い一枚の中で『すべりだい』が提示した『椎名林檎/すべりだい』は、今後の音楽シーンの変遷の中で確実に価値のあるアレンジとなるはずだ。

閉鎖的なJ-POPという土俵の上で起きている出来事であるからこそ、敏感な耳を持つリスナーやミュージシャンは嬉しいし悔しいのだと思う。

 

もう一つ、シンセのファンキーなカッティングが偏差値の高いグルーヴを演出している。このニュアンスや音色はザックウォーターズなどの最近のポップスでもよく聞けるが、ニュアンスはANOMALIEのようなcontemporary jazzなリックに近い。細かい音符で喰って喰いまくり出来た休符を埋めるキックとスネアが首でノらせる。現在進行形のブラックなフィーリングにアレンジャーの造詣の深さを感じた。

 

 

My Jam

My Jam

  • Zak Waters
  • ポップ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

 

 

それにしても三浦大知のヴォーカル的表現力もすごい。かなりブラックで引き算で出来たシンプルかつ巧妙なアレンジなのに、日本語の違和感を全く感じさせないリズム感に感動した。

絶妙なレイドバック、子音のリズム使いといい、素晴らしい。

あのシンセカッティングの上で歌ってくれないかなぁ...と待てば最後で見事にグルーヴするから思いっきり首を揺らしてノってしまう。

もっと展開してほしいと願うも、余計なことはせずサッパリと終わってみせる。

だから時間も忘れて、想像させる。

この先がもしあればどんなふうに展開する?

これがライブで全てが生演奏だったら?

シンセソロがあるかもしれないし、真ん中のオチからリズムが復帰する所なんて鳥肌もんの復帰になるだろう。

 

映画を見終わった後に、上映時間と同じくらい考えてしまうのは、それだけ人の心に何かを問いかけたということ。その人にとって素晴らしい映画だったという証である。

たった4分弱の1曲を、初めて聞いた日からずっと考えている。

 

 

 

 

FS5Kで映画風に撮るアスペクト比のあれ。

MVを撮ってきました。

今回はシネマカメラのFS5Kというカメラを使いました。

 

Cinema Lookに仕上げるのに、まずブラックバーを付けるんですね編集で。上下の黒い帯みたいな奴です。画角が映画チックになるだけで全然変わるんでマストな作業なんです。

 

Adobe premiereの場合、調整レイヤーを並べたらエフェクトのクロップをかけて上下10%にするだけ。

 

なんですが、カメラで撮るときは16:9なんでブラックバーで映らない部分を考慮しながら撮影するわけです。

 

その時にFS5Kの場合はメニューのディスプレイからマーカーをオンにしてアスペクト比の設定をみると、

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2.35:1ってのがありますね。これが要は映画のアスペクト比なんですわ。

 

このマーカーをオンにすれば、

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白いラインが出てますね。これがブラックバーで映らない部分の目安にできて、撮影時ほんとに助かるんです。

 

今回はヌルヌル、スタビライズさせるようなものじゃなくて、手ブレさせて躍動感出したかったし、ダンサーを撮るわけだからこれが無いと大変だったろうなと、思いました。

 

 

 

 

ジョン・メイヤー新譜、"New Light"でイイ予感がする。レビュー ・感想

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ジョン・メイヤーの新曲が配信されました。

まさかこんな、ディスコサウンドがくるとは...最高だぜ!

自分がギタリストとしてもっとも影響を受けたのはジョン・メイヤーだし今も変わらないんだけど、ギタリストであるがゆえ、ジョン・メイヤートリオのだったりContinuumが一番刺激を受けていて近作のカントリーテイスト、アコースティックサウンド、SSWとしての魅力が中心のアルバムはどうも聴き込めなかった。

自分はジョン・メイヤーのことをギタリスト、サウンドクリエイターとして見ているのかな。だからThe Search For EverythingのStill Feel Like Your Manがリリースされた時はこれでもか!ってくらいノリノリで首を振った。おまけにPino PalladinoとSteve Jordanがこの手のR&B/FUNKでセッションするのだから。そら興奮せずにはいられないグルーブだ。

 

 

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今回のNew Lightは、The Search For EverythingのBlack Musicなグルーブと同じ方向を向きつつもさらにディープになった。インタビューで語っていたがプロデューサーのNo I.D.の持つアイディアが大きいのか。今までのどれでもないジョン・メイヤー

 

ストレートな8ビートでチープなシンセサウンド、もうまんま70's後半~80's前半くらいのDISCOだ。それにジョン・メイヤーが来ているブルゾン、まさに80'sじゃないか。

 

曲の真ん中あたりにはNile RodgersよろしくDISC/FUNKなカッティング。全体に見られるシングルノートバッキングもFUNKギターの常套句だ。

そして、どうしても期待して待っている。このサウンドの上でジョンはどんなギターソロを弾いてくれるかってこと。

中域の聞いたTS系サウンドはやっぱり健在だけど、ソロというよりメロディックで世界観や歌詞を尊重しているようだった。現代的Blues/Rockの頂点のイメージが強いが、最近はSnarky PuppyのJAZZ/FUNK系ギタリストのMark Lettieriとのセッションも見られた。

そこはかとなくContemporaryな風向を感じる。

 

さて、いろんな布石はありそうだってことで、もしLPがあるならDaftpunkのRAMSの衝撃に似たような1枚が出てきそうな気もする。

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クレジットカード不正利用にどう対処すればいいかだよ本当

 

買い物に行こうと少し早く起きた朝、出かける前にクレジットカードの利用額を確認しておこうと、ネット明細を開いた。

 

すると、見に覚えのない10万円の請求があった。一瞬、『なんだっけコレ...』と記憶を辿るも数秒で『無い無いこんな買い物してない!』と焦る。

請求はとある有名PCメーカーからであった。

このメーカーのPCを買ったことは無いしホームページなども覗いたことがない。

ひとまずクレジットカード会社に連絡した。

『見覚えが無いんですが』と伝えると

『不正利用の疑いがある場合、調査に数ヶ月かかり、不正等と確認が取れた時にご返金します』とのことだった。

 

 

10万円建て替えるのが嫌だ。しかも不正と認められなければどうなる?モヤモヤした気分で数ヶ月過ごすのか?

 

『それは10万円建て替えなきゃいけないんですか?』と聞くと

『一時保留にはできますが...』との回答。

一時の期間は確か次回請求までだった気がするが記憶が曖昧だ。

 

一旦保留にしてもらい、カードを止めた。

 

次はPCメーカーのほうに直接問い合わせてみた。

 

『見覚えが無い請求で、、、これはどういった経緯の請求ですか?』と聞いた。

こちらに来ている請求内容を伝えると

『法人向けのPCレンタルサービスです。インターネットページからの、PCレンタルのご契約によるご請求です』と。

 

ネットでPCをレンタルする10万円のプランが自分のカードで契約されていた。

『全く身に覚えが無く、不正利用の可能性が高いので、取り消しにできないか?』と聞いた。

 

『クレジットカード会社に調査依頼をしているのであれば、取り消しにはできないが、発送をしないことはできる』と返答。

 

 

契約された10万円分のレンタルPCは、まだ発送されていなかった。担当の方も、公言はできないが内心では不正利用の可能性が高いと感じているようだったし、親切に対応してくれた。

発送をしてPCが何者かの手に渡らなければ、誰にも被害が出ないので、請求されようが立て替えようが10万円が返ってこないことは無い。

 

必死に調べていたのでチャージバックというものを知った。不正利用があった場合、加盟店がカード会社に返金するやつだ。加盟店側がこれを拒否できる場合もあるらしい。そんなことあるの...と思ったが、今回は商品を送らなければ損害が無いわけで、すぐにPCメーカーに電話をして発送を止めることができ、本当に良かった。

 

担当の方に氏名、住所、電話番号、クレジットカード番号などを伝え、

『あとはこちらで詳細をお調べして掛け直します』と言われ電話を切った。

 

数時間後、折り返しが来た。

『発送先は中国、あなたのクレジットカードの名義とも別人の名前です。発注があった場所も中国からです。じきにカード会社から当社に調査が来ますので、不正利用と対応します』

 

このPCメーカーの担当の方は本当に丁寧に対応してくださった。Macなんかやめて、ここのPCを買いたくなったぐらいだ。いやMacは使い続けるが本当に買いたくなった。

 

3ヶ月後にカード会社から郵便が届き、不正利用が認められました、と通知がきて完結だ。

 

不幸中の幸い、商品が発送されてなかったため実害は出なかったわけで、解決するまではヒヤヒヤしていた。終わってみると割とスムーズに事が運んでたような気がした。

PCメーカーに問い合わせず、カード会社に任せたままでも不正利用と認められただろうが、発送されてしまったら誰かが損害を被る。

仮に損害が出たとしても、カード会社の保険が適用できるらしいので、カードの利用者が損害を負担することにはならないらしい。冷静に対処すれば、多くの場合は解決する。

 

後はとにかく早く気づくことが一番。不正利用についての補償などは60〜90日を過ぎると適用外になるらしい。クレジットカードの明細も月一くらいはちゃんと確認しておくべきですね。

 

 

さて、何で不正利用されたかが気になるんです。カードは財布にずっと入っているし、スキミングされたとしたら、どこかのお店のレジぐらいしか思い当たらない。でもそんなのありえないだろう。電車でも財布に他人の手が届くような携帯はしてない。

 

つまりネットで間違いない。カードを登録していたサイトは、どこも大きい会社ばかりだ。

AmazonAdobe、Hulu、Netflix、Yahoo決済、、、。個人情報流出のようなニュースはあったか?いろいろと調べていたとき、あることを思い出した。

 

 

作って以来全く使っていないメールアドレスに突如大量の迷惑メール、フィッシング詐欺系のメールが届くようになった。これに引っかかるほどバカではないが、迷惑メールが来ること自体に問題がある。

 

このメールアドレスは自分以外に、たった一人しか知らない。一人というかあるサイトだ。

このサイトはアメリカのオモチャを並行輸入しているネットショップ。このサイトの会員登録の際に、普段よく使うものでなく、このサイト専用にメールアドレスを作った。

自分はジャンルごとにメールアドレスを使い分けている。ストリーミング系、Web制作系、クリエイター系、通販系と。パスワードも全てバラバラだ。そして、このアメリカネットショップのみ、ジャンル分けに困りメールアドレスを新たに取得したわけだ。

 

ものすごくこのサイトが怪しくなった。恐らく、ネットショップの管理者が悪人というわけではなくて管理が甘く情報漏洩したんだろう。個人でやっているような所だったし、セキュリティが足りなかったんだ。

とはいえ確認する術は無いし、指摘できる根拠もない。

ただなんとなく自分なりに結論が出せたので、こういった使い分けは役に立つ。何かあった時のために、今後はもっと特定しやすい管理にしておきたいと思った。

 

 

ちなみにこれは2016年の話である。

 

 

Johnny lghtningの歴史に詳しい記事無さそうだから俺やるわ

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1947年ジョニーライトニング初期

19691971 トッパートイズ社期

まず原点はHenry Orensteinヘンリー・オレンシュタインという発明家がジョニーライトニンの生みの親です。彼はアメリカに移住後、1947年に食料品店を開業します。その後は多くのおもちゃを開発し、Deluxe Readingというおもちゃ会社を立ち上げ、最高責任者になります。デラックスリーティングはスーパーマーケット向けのおもちゃを多く生産していて、ヘンリー自身が食料品店を開業した歴史に多く関係していると思います。このデラックスリーディングのグループ会社としてトッパー・トイズ社がありました。トッパーから1969年にリリースされたのがJohnny lghtningでした。1969年ジョニーライトニングがホットウィールのようなミニカーと、ホッウィールをも上回る速さを実現したトラックコースを発売しました。当時のモデルの金型では、前輪の車軸の下あたりに穴があり、コース上にあるレバーに連動した小さなフックに引っ掛け、コース横に設置されたレバーでカタパルト式(意味:ぱちんこ、射出機)で推進させるというもの。これによってミニカーに動力源を必要としないメリットと、遊ぶ上で、レバーを操作し続ければ永遠にトラックを回り続けるので『スキル』を必要とする遊びとして子供たちの人気を得ます。ホットウィールが速さを売りに人気を博していましたが、電動式や重力でミニカーを走らせるよりも、もっと画期的なものでした。当時のプロモーション映像を見ると、今でも通用しそうなギミックでホットウィールと並ぶミニカーだったのがわかりますね。

1971年にはジョニーライトニングは生産終了。これは後に起こる1973年のtopper Toys/Deluxe Reading の破産申請によるもの。理由は会社を一般公開する際のヘンリーの横領、詐欺で、有罪判決を受けたためです。こういった事件が起きる前まで、ホットウィールのマテル社は、革命的なおもちゃを開発していくヘンリーを止めるための会議まで開いていたそう! すでにヘンリーは100を超えるおもちゃに関する特許を持っていたらしく、もしこの破産がなければ、現在、ミニカー界の世界の頂点はホットウィールではなかったかもしれません。その後ヘンリーはマテルに並ぶ世界規模のトランスフォーマーやアメコミなどのおもちゃメーカーで有名な、ハズブロ社にいきました。

1973~1994年 この間はジョニーライトニングは生産されていない空白の期間です。

1994年 Playing Mantis復活

トム・ロウという起業家が設立したPlaying Mantis1987年創業で、カープラモデルキットを取り扱う、のAMT / Ertlなども取り扱っていた会社。トム・ロウ氏23年たった今、当時子供たちが遊んでいたジョニーライトニングブランドの復活に魅了されると確信を持っていて、よりハイクオリティでリアリティ志向の強いミニカーとして再販に取り掛かりました。ジョニーライトニングの商標権を獲得し、1994年から2004年までジョニーライトニングを取り扱っていた。ホワイトライトニングというチェイスカー(レアモデル)なども業界初として展開し、他の企業もこぞってレアモデルの企画に乗り出すきっかけともなっています。マッスルカーのリアリティなモデル化も、たくさんのコレクターたちを刺激しミニカーをコレクターアイテムといった市場を作るのにも大きく貢献しています。

2004 RC2社時代

そして1997年にトム・ロウが設立したPlaying Mantis社などが買収され、2005年に、RC2社の元で販売継続。Playing Mantis社はその後Round2と社名を変更。AMT/ErtlRC社が買収したあとなので、ジョニーライトニング、レーシングチャンピオン、AMT/Ertlを取り扱う、車のおもちゃの会社としてはかなり大きな会社として存在していました。ちなみにAMTはもともとプラモデルキット会社で、それを小スケールダイキャストモデル会社だったErtlが買収しAMT/Ertlとなっています。それをレーシングチャンピン社が買収しレーシングチャンピオンErtl社となり、そして元RC社ということになります。Ertlもリアリティ志向のダイキャストモデルを生産しています。この会社では後に、Auto Worldの商標権を獲得し、Auto Worldの企画・販売も行ってます。
ということで、トム・ロウという起業家のビジネス長けた能力と、ダイキャストモデルへの造詣の深さによって、たくさんのミニカーブランドが影響しあい今のミニカー界が作られているとわかりますね。トミカホットウィールもミニカー界にとって大きな一部分ですが、歴史を紐解いてみると意外な関連性を感じて、集めてみたくなりますよね。

2011年 TOMY


さて、きました。ヤフオクなどでたまに見る、TOMYロゴの入ったジョニーライトニングに違和感を覚えたことはないですか?実は2011年にTOMYRC2530億円で買収しました。これでTOMYはミニカー以外のおもちゃも含めると世界トップクラスのグローバル企業となりました。先ほど出てきたマテル社と並ぶ世界規模のハズブロ社ともトランスフォーマーなどで業務提携をしています。TOMYとしてジョニーライトニングは販売も続けるも、TOMY2013年にジョニーライトニングブランドの中止を発表。市場から姿を消したのは2度目となります。製造費削減のためにプラスチックのベースプレートなどを採用したことが、直接の原因かはわかりませんが、2000年代のコレクターズミニカーバブルが終息したことも原因にあるでしょう。

2016 1月 Round2

 

2014年頃から日本でも見かけるようになったAuto Worldに本腰を入れていたRound2社が再びジョニーライトニングブランドを復活させます。Round2社はトム・ロウが社長、設立したグッズ販売やおもちゃ専門店などの会社で、94年~のPlaying Mantisの元オーナー。ちなみにジョニーライトニングブランドの権利は現在もTOMYが持っていますが、Playing Mantis時代のコアマーケティングとデザインチームなどを再びチームを組みジョニーライトニング再生へ向けて動きだします。そしてジョニーライトニングは全盛期と変わらない形で20161月に2度目の復活を果たしました。なによりもグッとくるのが、現在はRound2社による生産ですが、パッケージにはかつてのPlaying Mantisのロゴが入っているんですよね。グッときます。

 

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"弦"偏差値MAX、Mark lettieri/Everybody Wants to Rule the World

弦の調を変えるためのペダル、ニーレバー(膝レバー)で音程を調整するベンド機構を備えた大型のスタンドタイプをペダルスティール・ギターpedal steel guitar)という -Wikipedia

 

 

snarky pupprのギタリストのうちの一人、mark lettieri2016年ソロアルバムです。それまでソロアルバムはストレートなビートも多くてロック/フージョンという感じでしたが、このSpark and Echoは今までのMark lettieri独特の奇抜なRockリフもありながらJazzテイストが強くなりました。Snary puppyっぽいインスピレーションも少し感じますし、jazzならではの緊張感あるギターソロは、決してながら聞きとかはできないインテリ感溢れるもの。

 

トラック9Everybody Wants to Rule the Worldはとくにギターリストならワクワクさせてくれるような曲です。

 

 

 

 

 

 

一番の魅力はmarkストラトMilo Deeringpedal steel guitarの掛け合いですね。エレキギターと同じようにピックアップで音を拾ってアンプにつなぐ楽器なんですが、音色こそ似ていても、どちらも”guitar”と名が付いていても、そのお互いがお互いに成りえない、その楽器ならではの気持ちいい所が盛りだくさんで、Miloオブリガートも、テーマのハーモニーにも鳥肌前回です。

そしてバッキングのアコギはテイラーギターの12stringsですね。

たまに映像に出てくるfiddle(ヴァイオリン)Miloが演奏しています。

 

 

ドラムはJason "JT" Thomas。彼はsnarky puppyのシーライト、ルイスと並ぶもう一人のドラマーで、ベースはwes stephenson。この人はthe funky knucklesというJazzバンドのベースです。

the funky knucklesのキーボードの はSnarky puppyにも参加していて、Snarky puppyのメンバーそれぞれソロ活動をしているメンバーが多く、ソロ作品には、これまたSnarky puppyのメンバーが何人か参加していたりして、もう大きなファミリーといった感じですね。

 

steel guitarも、ギタリストにとってはもちろん関係性の深い楽器で愛しのレイラのデュランオールマンのように 、steel guitarの表現力をギタリストとして吸収していくことは、一段上のギタリストとなるため必要なことだと思いました。

 

 

 

最後にMiloさんのすごいプレイ。

 

何故料理が下手かを考察した。

 

答えから先に申し上げよう。

技術や知識に伴わないアドリブだ。

 

私は料理の技術、知識が全くない。不条理なのが、そんな人間でも料理から逃れることはできない。何故なら食べないと死んでしまうからだ。毎日毎日、総菜や弁当などの出来合いのもので間に合わせるわけにもいかないだろう。コスト面、健康にも及ぶ問題は多い。

 

 

料理弱者の私が偉そうに料理を語っていくが、怒らないでほしい。

 

まず料理は、切ったり煮たり焼いたりするだけではなく、ありとあらゆる選択によって完成する。つまりだ、『ご飯、何にしよう...』を考え始めた時点からすでに料理は始まっているのだ。

 

深刻な料理弱者はメニューを決めることから失敗をする。まず料理弱者は、その食べたい物が出来上がるまでのプロセスが漠然としているのだ。その食材が何故その料理になるか、理解していない。料理弱者が想像しているコストや所要時間と、実際にかかるコストと所要時間とで大きな差異がでる。想像したコストとその日に使える時間では到底不可能な料理でさえ、漠然と『出来るだろう』と誤った判断をしてしまうのだ。

 

そしてスーパーにたどり着くと、メニューのための食材選びを始める。ここで行われるのが料理弱者の一番危険なアドリブだ。そもそも、想定した予算や時間に見合わない料理をしようとしているため、食材選びの際に突然『NO』を突きつけられるのだ。値段が高い、時間がかかりそう、などのリアルだ。これに対し、知識や技術が無いにも関わらず方向転換をアドリブでしてしまう。

これを予測できていれば、その料理は選ばなかったし、突然の方向転換もしなかった。メニュー選びから失敗しているのだ。

 

ここで実際に私が行った料理を例に説明していこう。

この日私は、『ハンバーガー』が食べたかった。近所のマクドナルドに行けばいい。しかし、お腹いっぱいに食べたかった。マクドナルドでお腹いっぱい食べるには1000円は必要だ。そこで間違った閃きを起こしてしまった。

 

『自分で作ればいい。』

 

1000円分食材を買ったらマックで1000円分買うよりもっとたくさん食べれると閃いた。ハンバーガーなんて重ねるだけだろう。この甘えた過信と傲りだ。これが料理弱者の典型的な思考プロセスなのだ。

もし技術や知識があったならば、バンズは?パティは?味付けは?量は?野菜は?と、ありとあらゆる選択を頭の中で迅速に行うはずだ。そしてハンバーガーを断念すること、あるいは的確なコストと所要時間を割り出しスーパーへ向かうだろう。

 

料理弱者の私は、『量いっぱい、重ねるだけ』、たったこれだけでスーパーに向かってしまうのだ。

 

スーパーで現実に直面する。予想していなかった壁に直面するのだ。想像していたものが売ってない、あるいは値段が高い。そして、代用や変更を行わざるを得なくなる。何度も申し上げるように、知識や技術のない料理弱者にとって一番危険なアドリブである。

 

私の場合、ハンバーガーらしいバンズが売っていなかった。170円のイングリッシュマフィンにしておけばよかったが、ここで『食パン』を選択したのだ。理由は100円で買えて、目に余る量があるからだ。パン一斤を全てハンバーガー化しようと考えた。ハンバーガーらしいバンズが無かったハプニングを、量で元を取ろうとしたり、コストを度外視して良いものを選んだりするのも弱者特有の思考性だ。

アドリブで、ハンバーガーの要素で最も影響力の強いバンズを食パンにしてしまった。

 

次に、パティだ。ここで気づくのだ。『パティの作り方がわからない』

 

ハンバーグを焼けばいいのかと精肉コーナーに向かうが、ハンバーグを1から作るなんて想定の所要時間からは到底許容できない範囲を超える。焼くだけハンバーグもあったが、食パンに対して見合う量にするには6個は必要だ。一人分なのにハンバーグを6個焼くことに、凄まじい違和感を覚えた。それにハンバーグだけで1000円を超える。念のため言っておくが、パン一斤を使い切ることが大前提となっている。

 

代用するしかない、これが2回目のアドリブだ。ハンバーガーにある肉モノはベーコンしか思い浮かばなかった。ベーコンを2パック買った。

 

次に野菜だ。トマトだけあればそれだけで美味いはずだ、と高を括る。パン一斤ベースなのでトマトは2個買った。

ここで買い物カゴの中を見つめ、想像した。

具がベーコンにトマト...だけだと寂しい。

 

ハンバーガーには卵が入っていることを思い出した。卵を買う。10個入り1パック買う。

 

あとは味付けだ。ケチャップもマスタードがあれば美味いだろう、と想像した。確かに間違いはない。ケチャップは家にあることを覚えているがマスタードが無いため、買う。

 

 

勘の良い読者はお気づきだろう。これで美味しいハンバーガーが出来るわけがない。無論、予算オーバーもしている。

 

上級料理人はスーパーで具材を選ぶ時から楽しいらしいが、料理弱者にとっては不甲斐ない選択を迫られることが多く、苦痛以外の何者でも無い。いざ、料理に取り掛かる時には半ば投げやりになり、早く食えれゃいい状態である。

 

具材を乱雑に積み重ねて行くだけだ。時間がかかることが何よりもストレスだ。パンはトーストなどしない。ベーコンは焼くが、味付けなど興味もない。卵を丸く焼くなど、もってのほかだ。フライパンに落とした卵は、3秒ほど目玉焼きの造形を保ち、たちまちスクランブルにされる。

 

そして重ねてゆけ。

 

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数時間前には想像すらしなかったことに気づく。食感だ。焼いてないパンを重ねて食べると、塊感がすごく、酷く疲れる。味よりも、食感にノックアウトされた。料理を奥深さを知った。味だけではない。見た目が良ければいいわけでもない。食感も美味しさの一つなんだ。

 

食べ続けることに耐えられなかった。いかに楽に食べ進むかを考え始めた。もはやハンバーガーでは無いものをハンバーガー風に食べ続ける意味がどこにあろう?

分解し、6枚切りのうち3枚を闇に葬った。挟むのではなく、具を上に乗せた状態で1枚づつ食べ始める。食べながら、食べ方の方向転換だ。苦し紛れで、出たアドリブ。皮肉にも最後のアドリブが功を奏し、胃を満たすには足りた。

 

食べ終わり、引き千切られたパンの耳や、とっ散らかったスクランブルの破片が混在する皿を見つめ思った。

 

『なんか顔に見える〜』

 

これが弱者だ。この自覚の無さである。

場当たり的な行動は、偶発的に取らざるを得なかったという間違った認識故だ。実際には全て因果関係が成り立って失敗しているが、要因や根源をアナライズすることなく、体の消化器官に任せきりだ。

 

しかし、誰にでもいつか気づく時が来る。人生にはつきものだ。それは突然に、不意なキッカケで身に降りかかる転換期だ。

その時に、帳消しにできない過去を意味あるものとして、より良い未来のマイ美食ライフの糧と出来るよう振り返り立ち返り考察してみる。

それが、一歩踏み出すことなのかもしれない。