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モノとポップカルチャー、それっぽく言ったりたまに爆ディス

サブカルチャー化する生カセットテープ市場(バブル化・高騰・希少・ブーム)

生カセットテープとは? “生カセットテープ”とは録音されていないサラの状態のカセットテープである。生カステラとか生プリンとか生ワインとか、なんでも生って付ければ極上ですプロモーションとは違って、ただ未使用ってだけなのだが、どっちかといえばガラ…

Netflix配信『空白』批評・レビュー・解説/それぞれの折り合いの付け方

まだ言葉にできていないこと 2021年9月に映画公開された吉田恵輔監督による『空白』—— 年が明けた2022年1月23日、Netflixにて公開されると再び話題になり、ランキング上位をキープしている。音楽、詩、小説などの芸術作品が人の心に刺さる時は、必ず「自分が…

HOT WHEELS(ミニカー)を綺麗に撮る/Nissan SkylineGT-R (R34)

靴の箱の中に真っ白な厚紙を敷いて上からLEDライトを当てiPhoneで撮るだけ。 iPhone13 pro なかなか綺麗に取れる。LEDはテープのもので光量が凄まじいタイプ。 どんな謎車でも撮るのが楽しくなりそうである。 こちらは2010年にキャスト化され現在でも続くR34…

手のひらサイズのデザイナーズチェアコレクション。

大体、インテリア雑誌に登場するイケイケインテリアマスターのお部屋には、シュプリームのスケートボードが置いてあったり、BE@RBRICKが飾ってあったり、とりあえずホームセンターで買った観葉植物に、NIKEが並ぶ。NIKEでも70年代のラン系ならこの人好きなん…

Netflixドラマ『新聞記者』レビュー・批評・解説・ネタバレ

2度目の挑戦 安倍政権時、当時の菅官房長官と会見で激しいバトルをしていたことで有名な望月衣塑子記者によるエッセイ『新聞記者』の映画化の、さらにキャストを変更したドラマ化である。映画のほうでは、望月記者をモデルにした主人公を引き受ける女優がい…

Netflix『DON'T LOOK UP』レビュー・解説・考察・批評・ネタバレ(ドント・ルック・アップ)

共同脚本家/監督アダム・マッケイの、まだ乾ききっていない傷に触れるような現代のディストピアに、ブラックコメディを展開させた『DON'T LOOK UP』。気候変動・新型コロナウイルス、そして政治と分断—— 気候変動とCOVID(新型コロナウイルス)両方のメタファ…

M990v6を解説。11月4日発売!これは名作になるのか。

M990v6はかっこいいか、という考察 new balanceファン及び、スニーカーフリークの方々には、もはや見慣れた2つの画像。M990v6と思われるスニーカーを手で持つこの画像をアップしたのはテディ・サンティス(Teddy Santis)というデザイナーだ。 彼は「エメ・レ…

NISSAN MID4が描いた世界線

MID4が市場投入されていたら? MID4がお披露目されたのは85年9月に開催されたフランクフルトショーだった。 MID4とは日産が開発した2シータースポーツカーのプロトタイプだ。『MID』はミッドシップレイアウトの略称でエンジンはシート後方に搭載する。4は4WD…

アッシュ・トゥ・アンバー(Ashes to Amber)が心地いい

アッシュ・トゥ・アンバー(Ashes to Amber)というアーティストを知っているか。 思いっきりレイドバックしたリズムトラックにエレピ、それからLo-fi HIPHOPなんかがいつのまにか大量消費されている。 『僕っておしゃれでしょ?』と言わんばかりのVlog御用達B…

【Typeset In The Future】SF映画に共通するフォントとは?

Typeset In The Futureを知っているか? SF映画好きなら知っているだろうか。Typeset In The Futureというサイトは「未来」という概念を適切に伝えるためにSF映画がどのようなフォントを使用しているかについての画期的なウェブサイトだ。フォントとはもちろ…

Netflix『ザ・ギルティ(The Guilty)』解説・ネタバレ・批評・レビュー

『The Guilty(2021/Netflix)』は2018年の同名デンマーク映画のリメイクである。もともとオリジナルの『The Guilty(2018)』が斬新な技法として高く評価されたのは、『音だけで誘拐事件を把握する』という設定に乗っかり、展開していく出来事をそのまま信じて…

自動車歴史で最もひどい50台(All Time American Worst Car)を全て解説。そして考察。

アメリカNBCが2005年に行った『All Time American Worst Car 50』という、自動車歴史で最もひどい50台を選定する企画。この50台を日本語で解説する記事があまり見当たらないため、自身の積み上げた本・雑誌や英語圏のサイトなどを参考に解説してみることとし…

「NAMIMONOGATARI 2021」から何が学べるか?

8月29日に開催された野外フェス「NAMIMONOGATARI 2021」には、ラッパーのZeebra(50)らが出演。緊急事態宣言下で8000人超を動員したが、観客はマスクをつけず密集し、主催者側は酒類を提供したことで大炎上している。 主…

『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』批評・レビュー・ネタバレ・評論

低予算ストリートレーサーモノとしてスタートした本シリーズも、スピンオフを含め10作目の『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』。4作目以降、奇跡的なV字回復を見せ、巨大なドル箱フランチャイズとなったが、その弊害も多い。 大味映画スケールアップの…

ウォーキングデッドの殺人に見る倫理と道徳

ウォーキング・デッド 2010年にスタートしたウォーキング・デッドは、ゾンビ作品として、それまでには無かった壮大なスケールだ。その中身は、しばし西部開拓時代のメタファーといった言われ方もされながら、ゾンビアポカリプトにおける人間社会の倫理と道徳…

M990“V3”が絶対に復活する

ニューバランス ジャパンは、ランニングシューズのフラグシップモデル「990」が2022年に誕生40周年を迎えることを記念して、これまでの歴代モデルを復刻する。 初代990(990v1)は1982年に発売、現在は990v5を販売している。復刻モデルは、バージョンと製造…

M990V6のリークとnew balanceと新たな幕開け

TEDDYのM990V6のリーク 13代目となるM990V5も来年で3年を迎える。2016年のV4発売から3年後の2019年にV5が発売されたタイミングを見ると、来年2022年にM990がアップデートされてもおかしく無い。ファンはこのリークに特に驚くことはないと思うが、“M990”とい…

Netflix ザ・ホワイトタイガー 批評 インド社会問題・カースト・資本主義レビュー感想

ザ・ホワイトタイガー(The White Tiger/2021) ラミン・バーラニ監督とえば数々の貧困、資本主義、社会問題などを題材に高い評価を得てきた監督であり、大味の娯楽映画とは反対側の監督である。 Netflix:ホワイトタイガーのプロモーションムービーはエンタメ…

Netflix『隔たる世界の二人』レビュー 考察と盗作疑惑 ネタバレ・批評

Netflixにて公開された2020年の SF短編映画『隔たる世界の二人』 (Tow Distant Starangers) 第93回アカデミー賞で短編実写映画賞を受賞したことで、日本でも話題になりつつある『隔たる世界の二人』。『パームスプリングス』(2021)、『オール・ユー・ニード…

三浦大知 『Backwards 』は布石になるか?批評・レビュー・評価

ファンでも何でも無いけど、この人のパフォーマンスは本物だと思っていて新譜が出ると何となく聞きに行ってしまう。 J-POPがガラパゴス化しているだとか、閉鎖的で進化・変化を拒んでいるだとか、そんなのは純然たる事実で語り尽くされている。音楽業界の内…

古いMIDI鍵盤を買って鍵盤楽器の存在価値に気づいた話#NOVASION 49SL MK2

音楽を辞めてから、大量にあった様々な機材は売り払われていく一方、増えてく格安中古楽器。 リユースショップは最高の暇つぶし場所というか聖地というか。芸人の小籔さんが神社やお寺を見つけたらとりあえず入って手を合わせるって言ってたけど、それと非常…

あいみょん/愛を伝えたいだとか 批評・レビュー・評論

グルービーでファンク調なアレンジと自称し、いかにもNeo CityPop的なアレンジで、それまでのあいみょんとは一味違ったリードトラック。 アレンジャーが誰かはわからないが、この手の実力派アーティストとしてNakamuraEmiや中村佳穂を影響をふんだんに受けて…

ダイエットシューズの始まりから終わりまで。

09年2月、reebok(リーボック)の『EASY TONE(イージー・トーン)』を皮切りに、"ダイエットシューズ" "トーニングシューズ" "シェイプアップシューズ" などとカテゴライズされた履くだけで痩せる・引き締まるシューズがブームになった。 代表格の『EASY TONE』…

ノームコアとは何だったのか。

ノームコアとファッショントレンドは真逆の性質を持っている 2014年頃からファッショントレンドとして浸透した"Normcore(ノームコア)"という言葉も、ここ2、3年で再解釈がさかんになった。今一度考察していみたいと思う。 表面的なトレンドとして一人歩きし…

映画『#生きている』酷評する前に見方を変えよう。批評・解説・レビュー

『#生きている』(#살아있다,2020)は韓国で6/24に公開され、その後Netflixを介して全世界に配信された。 ゾンビスリラーのこの映画の特徴は、非常に現代的な若者が主人公であることだ。ゾンビ映画の元祖、ジョージ・A・ロメロ監督(1940-2017)は自らが生み出…

映画『もう終わりにしよう。』がわけわからなかった人へ。解説・批評・レビュー

チャーリー・カウフマン監督による、Netflixオリジナル『もう終わりにしよう。』(I'm Thinking of Ending Things)。作家イアン・リードが、2016年に発表した同名小説の映画化である。 この映画は、孤独な老人が、猛吹雪の車の中で凍死していく直前、最後に見…

new balance MR2002が復刻か?

"WTAPS®"や"JJJJOUND"とのダブルネームも話題を呼び、new balanceのフラッグシップラインが再び大きな注目を集めている。2012年頃の盛り上がりに似たような感覚もありながら、更にnew balanceのMADE IN USA,Englandがハイブランド化していく気配がムンムンで…

PATRICKブランドイメージ戦略

PATRICKの歴史は1892年に始まり、128年の老舗ブランドだ。日本での販売が始まったのは1978年だが、この時のPATRICKの戦略は当時の日本の1970年代のシーンとは一線を画すものだった。 1978年、この当時はアメリカから『ジョギング』という言葉が輸入され日本…

『マリッジ・ストーリー』考察・解説・レビュー

ノア・パームバック監督によるNetflixオリジナル映画のマリッジ・ストーリー。 主演はアダム・ドライヴァーとスカーレット・ヨハンソン。アダム・ドライヴァーはスターウォーズシリーズで、日本でも2015年以降一気に知名度があがったが、個人的にはローガン…

new balanceの時代と世代、何を履くか。

数あるスポーツシューズブランドの中でも、今もなお母国生産を続けるブランドは少なく、new balanceは1906年にボストンでスタートして以来MADE IN USAのラインナップを数多く生産し続けている希少なスポーツブランドだ。 スニーカーも、機械で作る工程が増え…